Michael W. Phillips 博士
Research Fellow, Processing Technologies,EMD Millipore

「経済性に優れた堅牢なモノクローナル抗体の精製のためのシングルユースの統合型フロースルー技術」


発表要旨
発展を続けるバイオ医薬品工業界では、バイオ医薬品製造の進歩が極めて重要になっています。複数製品製造設備を活用する方向へのトレンドは、フレキシブルな製造のソリューションを必要とします。バイオシミラーにおける競争の激化、培養工程での発現レベルの向上により、生産性の向上やプロセスの堅牢性を犠牲にしない経済性を向上させる製造のソリューションの必要性が注目されています。

これらの課題に対処するため、特にプロテインA の溶出プールを高い堅牢性で精製することを目的に完全連結式のモノクローナル抗体(mAb)フロースルー精製系列を開発しました。複数のmAb サンプルによる実験データから、新たな精製テンプレートは製品の重要品質特性を維持しつつ高い製品収率と堅牢な不純物クリアランスを達成できることが確認されています。従来のmAb テンプレート工程から得られたデータと直接比較すると、統合型フロースルー工程の性能上・経済上のメリットを強く実感することができます。

プロフィール
Dr. Michael Phillips は、現在メルクミリポアのバイオプロセス開発チームのディレクターを務めており、革新的なアップストリーム技術・ダウンストリーム技術の特定と構築を可能にする包括的・統合的なバイオプロセスソリューションの開発を担当しています。メルクミリポアで新たなバイオプロセス技術やアプリケーションの開発に取り組んできた経験は23 年以上にも及びます。Dr. Phillips は、Rensselaer 工科大学で化学工学のPhD を取得しています。