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フローサイトメトリーアプリケーション - セルヘルス

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Jurkat細胞を2,6-ジメトキシキノンで処理し、MitoDamageキットで解析しました。
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Jurkat細胞を2,6-ジメトキシキノンで処理し、MitoDamageキットで解析したところ、評価条件下では、2,6-ジメトキシキノン処理によってミトコンドリア電位が低下し、アポトーシスや細胞死が増加することが示されました。

セルヘルス&品質 –ミトコンドリア解析

ミトコンドリアは、細胞エネルギーの90%を産生し、アポトーシス制御によって細胞生存をコントロールし、活性酸素種(ROS)を産生する重要な細胞小器官です。ミトコンドリアによる活性酸素の産生は、酸化ストレス、損傷、アポトーシスによる細胞死、あるいは細胞エネルギーの減退を引き起こします。このため、疾患や薬物療法に起因するミトコンドリア機能不全は、細胞死につながる深刻な結果をもたらします。ミトコンドリアや関連するセルヘルスマーカーに対する影響のモニタリングは、薬剤スクリーニング、経路のマッピング、アポトーシスならびに疾患の研究の重要な一部となっています。

フローサイトメトリーは、アポトーシスの様々な段階における複数のマーカーを同時に検出できるため、セルヘルスや細胞死を制御する経路の研究に有力な手法となっています。ミトコンドリア膜電位の変化、アネキシンVの結合として測定されるアポトーシス、ミトコンドリアによる酸化ストレスや、細胞死を評価するための多様なFlowCellect™キットが利用可能です。

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ミトコンドリア解析に関する記事を掲載しているニュースレターは、こちらからダウンロードしてください。

TWO PARAMETER ANALYSIS USING TOTAL & PHOSPHO ANTIBODIES
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DNA損傷

これまでの報告から、DNA損傷と細胞周期には直接的な相関関係があることが示唆されています。DNA損傷応答経路に欠陥がある細胞は、損傷を察知して修復する能力が欠如しているため、遺伝的不安定性や、究極的には制御不能な細胞増殖を生じ、癌を引き起こすことがあります。

二本鎖DNAの切断に応答して活性化される主なキナーゼは、ATM(Ataxia telangiectasia mutated:血管拡張性失調症変異)キナーゼです。ATMは、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)関連のSer/Thrタンパク質キナーゼファミリーのメンバーです。不活性なATMは二量体として存在しますが、電離放射線に応答してすぐに分離し、セリン1981がリン酸化されます。一度活性化されると、ATMは、p53、CHK2、SMC1、NBS1、ヒストンH2A.Xを含む多数の下流の因子をリン酸化します。Amnis®イメージングフローサイトメーターは、リン酸化(γ-)H2A.Xフォーカスの定量に使用することができます。

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DNA損傷に関する記事を掲載しているニュースレターは、こちらからダウンロードしてください。

細胞毒性の簡易評価としての生死判定
細胞毒性の簡易評価としての生死判定
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細胞毒性

Guava® CellToxicity試薬は、カルボキシフルオレセインジアセテートスクシンイミジルエステル(CFSE)と7-アクチノマイシンD(7-AAD)の組み合わせにより、放射性同位体を使用しない単純なプロトコールを用いて細胞毒性を測定します。このキットは、エフェクターや対象細胞のセルヘルスの測定に使用することができます。

Guava® Cell Toxicity試薬のアプリケーション:

  • 細胞介在性または細胞依存性細胞毒性(CMCまたはCDC)
  • 抗体依存性細胞介在性細胞毒性(ADCC)
  • ナチュラルキラー細胞毒性(NK)

細胞毒性に関するアプリケーションノートは、こちらからダウンロードしてください。

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RNA結合タンパク質であるY14に対するフローサイトメトリーでの使用が検証されている標識抗体を用いて、単一細胞におけるRNAプロセシングを追跡しました。
RNA結合タンパク質であるY14に対するフローサイトメトリーでの使用が検証されている標識抗体を用いて、単一細胞におけるRNAプロセシングを追跡しました。ここでは、HeLa細胞をMilli-Mark™ anti-Y14-FITC, clone 4C4(緑色)またはIgG2bアイソタイプコントロール抗体(灰色)のいずれかで染色し、フローサイトメトリーを使用して解析しました。

エピジェネティクス&遺伝子制御

フローサイトメトリーでエピジェネティクスや遺伝子制御を評価するために、多様なキットや試薬が利用可能となっています。例として、“セルヘルス&品質 – DNA損傷”に記載されている製品はいずれも、DNA損傷を引き起こす薬剤の識別に役立ちます。さらに、エピジェネティクスならびに遺伝子制御用の、本項目でお示しするクローンのMill-iMark™試薬は、クロマチン制御、転写制御、転写後制御、翻訳メカニズムの追跡のみならず、研究に独自のアッセイにおいても使用できます。

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オートファジーは、オートファゴソームという特徴的な構造の形成を介して細胞自体の構成要素を分解する異化プロセスで、酵母から哺乳動物まで進化的に保存されています。

オートファジー

オートファジーは、オートファゴソームという特徴的な構造の形成を介して細胞自体の構成要素を分解する異化プロセスで、酵母から哺乳動物まで進化的に保存されています。

オートファジーの機能不全は、癌や神経変性疾患などの臨床病理に関連付けられてきました。また現在では、特に癌細胞が化学療法による細胞死を避けるためにオートファジーをどのように使用するかに関してが、主要な研究分野となっています。

オートファジーに関するアプリケーションノートは、こちらからダウンロードしてください。

細胞死&アポトーシス

バイオアッセイの実施前に対象細胞の機能特性を知ることは、有効なアッセイ結果が得られるか、試薬、時間、データが無駄になるかの分かれ目を意味します。このような分析は、長期間の調査研究や、施設間において、細胞機能に関する均一な基準確立する助けともなります。

細胞計数だけでなく、アポトーシス細胞の分画やアポトーシスの段階、遺伝子導入効率や生存率といったセルヘルスや細胞機能の指標を評価するために、卓上型フローサイトメーターを用いて多くのアプリケーションを実施することができます。

細胞死&アポトーシスに関する記事を掲載しているニュースレターは、こちらからダウンロードしてください。

Guava® Nexinアッセイを使用した化合物処理後のアポトーシスと細胞死の評価
細胞を、コントロール培地(DMSO)または3種類の試験用化合物(カンプトテシン、5-アザシチジン、エメチン;最終濃度10 mM)のいずれかで4時間インキュベーションしました。処理後、Guava® Nexinアッセイを使用してアポトーシスの進行を評価しました。アネキシンVと7-AAD染色を組み合わせることにより、ドットプロットのサブポピュレーション(亜集団)を正常細胞(青緑色)、初期(青色)あるいは後期(赤紫色)アポトーシス細胞として規定しました。数値は、一定のサンプル中の総アポトーシス細胞の頻度を表しています。

細胞周期

細胞周期の分布は、セルヘルス、細胞増殖、ならびに抗腫瘍薬の潜在的なメカニズムの評価に使用できます。たとえば、S期細胞集団の測定は、新たに合成されたDNA量の測定に使用可能ですします。また、G2期の細胞をM期の細胞から区別することは、有糸分裂中の細胞を特定する場合に役立ちます。メルクは、細胞周期の評価に関するこの分野のアッセイを幅広く取り揃えています。

細胞周期に関するアプリケーションノートは、こちらからダウンロードしてください。

化合物処理後のPC3細胞における細胞周期ステージの検出。
PC3細胞を細胞周期同調後に、A)培地のみ(陰性対照)、B)エメチンHCI、C)メクロレタミン、あるいはD)アルベンダゾールによって24時間インキュベーションしました。ここには代表的なプロットを示しています。

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