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実験室用途における水質グレード

水は、あらゆる実験室において最も不可欠な試薬であると言えるでしょう。水の純度は、正確かつ信頼性の高い実験結果を得るための重要な要素です。これは、液体クロマトグラフィー・質量分析法(LC-MS)や誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)といった高感度な分析手法、さらには次世代シーケンシング(NGS)やCRISPRなどのゲノム解析手法において、特に重要です。 さらに、水質を一定に保つことで、実験を同一の条件下で実施することが可能となり、これが異なる研究間で再現性のある比較可能な結果を得るための鍵となります。

実験用途に適した水質を選ぶ方法

実験用水にはさまざまな種類があり、通常は特定の規格によって定義されています。これらの規格は、コストを考慮しつつ、様々な実験用途における使用指針を示しています。例えば、超純水(タイプ1)※は、純水(タイプ2)やRO水(タイプ3)に比べて製造コストが高くなりますが、高感度な実験手法には不可欠です(図1)。 対照的に、RO水はより基本的な実験作業には十分な純度を有している場合があります。 

※ ASTM D 1193-06の試薬用水の標準仕様の基準

最上段が「1」、中段が「2」、最下段が「3」と表示された3段のピラミッドで、上部が水色、下部が紺色となるグラデーションが施されています。

図1.水質のグレードと、各種実験室での用途

タイプ1 超純水:A4相当の水※

  • 重要な用途(例:HPLC、LC-MS、ICP-MS、GFAA、分子生物学および細胞生物学)

タイプ2 純水:A3相当の水※

  • 標準用途(例:微生物培養培地、緩衝液および試薬の調製、洗浄機)

タイプ3 RO水:A2相当の水※

  • 実験室の基本的な用途(例:重要度の低い洗浄、加熱槽、動物飼育)

※ JIS K0557の用水・排水の試験に用いる水の基準

  • 超純水(タイプ1)は、イオンを含まず(25°Cでの比抵抗18.2 MΩ・cm)、全有機炭素(TOC)含有量が低い(5 ppb未満)水です。 クロマトグラフィー(HPLC、UHPLC、LC-MS、GC-MS、IC)、元素分析(AAS、ICP-MS、ICP-OES)、およびその他の高度な分析技術に推奨されます。 また、細胞および組織培養、分子生物学、生化学(PCRシーケンシング、DNAマイクロアレイ、核酸ゲル電気泳動ウエスタンブロッティングなど)といった多くのライフサイエンス分野でも必要とされます。超純水は、試薬、細胞培養培地、緩衝液、およびクロマトグラフィーの移動相の調製に使用できます。また、ブランクとして、あるいは試料や標準液の希釈にも使用できます。 

  • RO水(タイプ3)は、実験用水の中で最も低いグレードであり、ガラス器具の洗浄、恒温槽、オートクレーブ、およびタイプ1実験用水システムへの給水に推奨されます。また、実験動物施設や水槽でも使用可能です。

さらに、臨床検査標準化機構(CLSI)は、臨床分析装置に必要な水質を「臨床検査用試薬水(CLRW)」として定義しています。

実験室における超純水・純水製造装置の選択は、実施される具体的な作業内容によって異なります。最適な超純水・純水製造装置は、純水または超純水、あるいはその両方を生成するものです。単一の技術ではすべての不純物を除去できないため、通常は複数の方法を組み合わせて、純水(タイプ2)または超純水(タイプ1)を生成します。

お客様の用途に合わせた超純水・純水製造装置の選定について、水の専門家によるサポートをご希望の場合は、お気軽にお問い合わせください。


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