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メルクの無料技術講習会MILLI-SCHOOL®、ウェビナーをご存知でしょうか?
超純水・純水の基礎から応用、使い方のポイントなど様々なノウハウをお伝えして、毎回盛況です。
でも、日程が合わないから…、近くで開催していないから…、など、参加したくても参加できないというお声もたくさんいただいています。
そこで、少しずつではありますがMILLI-SCHOOLの一部と、Webだけのプラスαの情報・知識を「ミリQ百科」として連載していきます。

内容をさらに詳しく聞きたい!という方は、メルク技術講習会MILLI-SCHOOLまたはウェビナーにお申し込みください。


1. 超純水・純水とは

皆様が試験や測定で使う「水」といえば、「超純水」や「純水」ですよね。では、「超純水」や「純水」とはどんな水なのでしょうか?

超純水・純水とは

純水は「純度の高いきれいな水」のように漠然としたイメージではないでしょうか。もしくは「蒸留水」や「イオン交換水」、「Elixの水」のように特定の方法により精製された水と思われていませんでしょうか。
実は、『純水』は水質にも精製方法にも規定はないのです。つまり、水質は関係なく、「蒸留水」や「イオン交換水」、「RO水」、「Elix純水」どれも『純水』なのです。もちろん、それぞれ水質は異なります。
ですから大切なのは「純水」を使う場合、その精製方法が使用目的に十分な水質を満たせるかどうかを確認して使用することなのです。
では「超純水」はというと、こちらは水質に規定があります。一般的には比抵抗値が18 MΩ・cm以上の水とされています。また、加えてTOC値が50 ppb以下という場合もあります。
皆様の超純水装置は18.2(または18.3) MΩ・cmと表示されていませんか?これは25℃においての最大の比抵抗値となります。いつでもこの値が出ているように装置を保っていることが試験の安定性・再現性には重要ですね。

2. Milli-Q水はどうやってできる?

Milli-Q水ってよく言うけど、なんでMilli-Q水なの?Milli-Q水はどうやって出来るの?とよく聞かれます。実はMilli-Q水というのは…

「Milli-Q」で精製した水(超純水)だから「Milli-Q水」です。なんだ、当たり前でしょう。といわれるかもしれませんが、以前から世界中の研究者に使われ、論文等でも「Milli-Q water」と記述されていることから、現在でも超純水の代名詞的な用語になっているのです。
日本では1967年から販売され、最初は超純水用のイオン交換樹脂、活性炭、メンブレンフィルターを組合せて精製していました。現在、最も安定した水質のMilli-Q水を得るには純水製造部分での水質、貯水部での水質劣化抑制が重要なことがわかっていることから、下のような精製過程になっています。

Milli-Q水ってどうやってできてる

純水装置:プレフィルター→RO→ロングライフEDI→殺菌用紫外線(254nmUV)
貯水タンク:→低溶出タンク(+エアベントフィルター+タンク殺菌用紫外線)
超純水装置:→有機物酸化分解用紫外線→超純水用イオン交換樹脂・活性炭
用途別フィルター:→最終フィルター(高純度試薬調製用、LC用、RNaseフリー水・細胞培養用、環境分析用等)
たくさんありますが、もちろん普段は気にせず使っていただいています。

普段気にしなければならないのが、本当に水質がでているのかを確認するための純度計です。
超純水装置での水質は一般的に無機イオンと有機物を見ます。それぞれ存在量に相関はないので、無機イオンは「比抵抗」、有機物は「TOC(Total Organic Carbon)」で管理しているのです。
当初、超純水に求められるものは「無機イオンが限りなく少ない」ことでした(もちろんそこまできれいにしているのであれば当然有機物も少ないだろう…という意味もあったでしょうが)。ですので、比抵抗値が18MΩ・cm以上出せていれば実験に影響することは少なかったのです。ところが時代が進むと実験・試験・測定の精度は高くなり、わずかな不純物の存在が結果に影響を与えるようになっていきました。するとMilli-Q水にも水質がより高く、安定したものが求められるようになっていきました。
そこで、さらに有機物を分解除去して高感度有機物分析を可能にしたり、タンパクや酵素を除去し実験を阻害しないようにしたりするなど、様々な方法が開発されてきたのです。ミリQ百科ではそれぞれもう少し掘り下げていこうと思います。

3. 純水の精製方法と水質

皆様が普段使っている「純水」はどんな精製方法でできた水ですか?純水装置であればElix? 蒸留器? イオン交換樹脂塔? いやいや精製水を買っているよ、色々あるかと思います。どれも純水ですが、作り方によって水質は違う…?

第1回目の「純水・超純水とは」にありましたように、どのような純水化の方法でも「純水」と呼ばれます。ただし、精製方法により特徴があり、水質が異なるので注意が必要です。
代表的な純水の種類(精製原理・装置)をいくつかあげてみます。
1. イオン交換水(イオン交換・再生型イオン交換樹脂塔)
2. 蒸留水(蒸留・蒸留水製造装置)
3. 逆浸透[RO]水(RO膜・RO水製造装置)
4. Elix純水(RO+連続イオン交換[EDI]・Elix)

いろいろな純水と超純水の水質

図には水質のイメージを示しています。それぞれ特徴を見てみると、
1. イオン交換水:無機イオンは除去するが、有機物は除去できない。採水量が多くなるのに伴いイオンの除去能力が低下していき水質が安定しない。微生物汚染を受けやすい
2. 蒸留水:無機イオンも有機物もある程度除去できる。沸点の低い不純物は除去しにくい。環境やタンクからの汚染を受けやすい。
3. RO水:無機イオンも有機物もある程度除去できる。供給水の水質により、透過水の水質が変動する。
4. Elix純水:無機イオンも有機物も高効率で除去できる。採水量が多くなっても水質の変化が少なく安定した水質を保てる。微生物の汚染も受けにくい。

有機物の試験にイオン交換水を用いても、有機物は水道水と同じレベルで入っているので不向きですね。純水用途であれば、無機イオンも有機物もElix純水が一番少なく安定していることがわかります。
また、よく使われる純水として「精製水」として販売されている水もありますが、これは精製方法ではなく日本薬局方の精製水として適合した水質の水のことになります。精製方法などはやはり限定されていません。
超純水はもちろんですが、純水に求められる水質も「実験・試験に影響を及ぼす物質がきちんと除去されていること」が大切ですので、今一度ご確認いただくとよろしいのではないでしょうか。

» 今回のコラムに出てくる内容をもう少し詳しく知りたくなったら、超純水と純水の規格をご覧ください。

4. 蒸留水とElix純水に違いはある?

純水というと蒸留水というイメージがまだまだ多いですが、Elix(RO+EDI)純水と蒸留水は違うのでしょうか?実は2つの大きな違いがあります。
1つ目の違いは製造水質です。蒸留水は蒸留器で製造されますが、一般的には低沸点の不純物が除去しにくいことや、蒸気から水へ相変化する際に環境中の不純物を取り込んでしまうなどします。目安ですが1MΩ・cm(1µS/cm以下)程度の比抵抗となります。Elix純水ではRO膜での膜ろ過ですので、加熱による相変化もありませんし、環境中の空気と接触もありません。EDI(連続イオン交換)が最終段階にありますから、安定して3MΩ・cm(0.33µS/cm以下)以上の製造水となります(実際はもっと高純度になることが多いですが)。
2つ目は、製造方式です。上にもあげましたように蒸留水は加熱式蒸留器、Elix純水は非加熱のElix(RO+EDI)により精製されます。水質はElixが安定して良いことに加え、製造エネルギーが電気・水道ともに少なく、高効率で高純度の精製ができるのが原理的な違いです。(Elixは蒸留器よりもずっと後に出てきた装置ですからメリットが多くなっているのは当たり前なのかもしれませんが…)
余談ですが、1日20Lの純水使用で電気95%削減、水道は80%以上削減が可能です。費用対効果では省エネでまず手をつけられる人感センサー付き蛍光灯への更新と比べると20倍近く効率がいいです。エネルギー消費を減らしCO2排出量を削減することは、ラボや試験室も気にしていく時代になってきているようです。

他にも、原水の汚れに強いプレフィルターや殺菌灯による微生物汚染防止、タンク貯留中の汚染防止など純水をいかに効率よく、高純度に、汚染を少なくするかの技術が詰まっています。

純水装置と蒸留水製造装置

5. Elix純水の秘密(1)

どんな純水装置にも必ずといっていいほど付いているのが、前処理用プレフィルターですが、Elixのプレフィルターには3つの特別な機能があります。
今回は、Elixのプロガードプレフィルター(以下、プロガードと略)の3つの特別な機能をご紹介します。

プレフィルター

1) 微生物の繁殖を抑える…銀添加活性炭
一般的にプレフィルターは供給水(水道水)中の大きな粒子や残留塩素、遊離塩素の除去目的で使用される場合が多いです。塩素を除去する場合には活性炭を使用しますが、一方で、塩素がなくなると微生物が生えやすくなりフィルターや水質の劣化につながります。そこでプロガードはこの活性炭に抗菌作用のある銀を添加し、微生物汚染を防いでいるのです。
2) RO膜を保護…ポリリン酸
プレフィルターは後段のRO膜に負荷をかけないためにあります。しかしデプスフィルターや活性炭だけではRO膜表面で析出しやすいカルシウムイオンなどは除去できません。そこで膜表面でのカルシウムの結晶化を防ぐ(スケーリング防止剤)ポリリン酸を入れることで析出を抑え透過流量(精製速度)が落ちないようにしています。
3) 大量の粒子を効率よく捕捉…デプスフィルター
純水装置で粒子を除去するには数10~数µmの目の粗いデプスフィルターと呼ばれるものを使います。フィルターは長く使用すると粒子が表面近くで捕捉されていくので、目詰まりが起こりやすくなりますが、プロガードでは外側に目の粗い、内側に目の細かいフィルター構造となっているので、フィルター内部で粒子を大量に捕捉することができます。

プロガードは一つのカートリッジの中に様々な機能を持たせた複合カートリッジとなっているのです。

» より詳細な処理機構について知りたい場合は、超純水・純水の技術解説:プレフィルターをご覧ください。

6. Elix純水の秘密(2)

プレフィルターで処理された水がいよいよ純水化処理されます。現在純水精製で最も広く使われているのが逆浸透(RO)膜です。Elixでは様々な技術を組み合わせてRO膜での処理を行っています。

逆浸透(Reverse Osmosis、以下ROと略)膜は、フィルターの中で最も緻密で、水より小さな分子だけが通過できる膜です。これにより、無機物・有機物・微粒子・微生物の4つの不純物ほとんどすべてを取り除くことができ、この精製された水をRO水と呼びます。純水精製に必須の技術です。

RO膜

1) 緻密な膜を使うために…
RO膜は、非常に緻密なため不純物による目詰まりが起こりやすいということがあります。そこでメンブレンフィルターなどと異なり、全ての水を膜を透過させるのではなく、膜表面を洗うように流しながら、圧力をかけることでRO膜を透過させて精製をします。このとき透過されない水(濃縮水)は排出されます。つまりRO膜を使う純水装置は必ず排水が出るのです。

2) そのまま排水するのはもったいない…
この濃縮水ですが、一度プレフィルターで処理された水ですからもったいないですよね。そこでこの濃縮水をElixでは装置内で再利用しています。RO膜の性能も上がり、濃縮水の一部をプレフィルターで処理した水と合わせて再度RO膜により処理させることが可能になったので、水道水の使用量を50~75%にまで抑え、節水のエコ、そしてプレフィルターでの処理量も少なくでき、カートリッジ長寿命化で省コストができるようになりました。
「4. 蒸留水とElix純水との違い」ではElixは熱を使わないから省エネ、エコと記述しましたが、節水機能もあるエコ純水装置ともいえます(水の使用量を蒸留器よりも80%以上も削減できます)。

» 逆浸透(RO)の原理を詳しく知りたい場合は、 超純水・純水の技術解説 逆浸透膜(RO膜):逆浸透の原理 をご覧ください。

7. Elix純水の秘密(3)

今回も引き続き逆浸透(RO)膜についてです。
「RO水は季節によって作る量が減ってくる。 RO水の水質は土地により違ってくる。」というポイントがあるのですが、ElixはRO膜を使っていますから、それでは困ります。
これをクリアするためには…

3) RO水は季節によって作る量が減ってくる…
RO水製造装置を使われたことがある方で、特に北の方では、冬にRO水が足りなくなったことはありませんか? 実はRO膜は水温が低くなると透過できる水量が少なくなってしまうのです。水温25℃のときと比べ、水温が5℃では約50%しかRO水は精製されません。ですから、冬場の能力に合わせて製造能力の高い機種を選定しなければならないのです。これだと夏場はオーバースペックなので、ちょっともったいないですね。
ところがグラフを見ていただくと、Elixでは製造能力は夏冬同じになっています。これは水温によりRO膜にかける圧力を変えることで実現しています。RO水を精製するにはRO膜に圧力をかけることで水を透過させると前回おはなししましたが、圧力を高くすればそれだけ透過する量は増えていきます。逆に圧力を低くすれば透過水量は減ります。Elixでは冬場など水温が低くなるとポンプの圧力を高め、透過水量を増やしていきます。常に水温もモニターし自動的に微妙に圧力を変えながら精製をしているのです。

RO膜

4) RO水の水質は土地により違ってくる…
土地が違うと水質も違いますよね。実は同じRO膜でも供給原水の水質の違いにより、精製された水質が違ってくるのです。
RO膜はある範囲での除去効率を持っています。ところが同じ効率の膜であっても、たとえばイオンの除去率98%の膜では、原水に100のイオンがあるところと、300のイオンがあるところで透過されて出てくるイオンの量はそれぞれ2【=100×(1-0.98)】と6【=300×(1-0.98)】となり、異なるのです。もちろん季節によっても原水水質は変化する可能性がありますし、さらには膜の劣化に伴い除去性能も低くなっていきます。これでは試験する水としては問題となる場合がありますね。ですから純水としてはさらにイオンを除去しておく必要があります。ここで最も適した解決方法がイオンを安定して連続的に除去できる「連続イオン交換(EDI)」です。これによりElixは日本のどこでも安定した水質で精製が可能となっているのです。

» さらに詳しく逆浸透(RO)の性能を知りたい場合は、 超純水・純水の技術解説 逆浸透膜(RO膜):逆浸透の性能 をご覧ください。

8. Elix純水の秘密(4)

今回はいよいよElixの心臓部であるEDI(Elactric Deionization:連続イオン交換)についてです。
実はEDIにもいくつか種類はあるのですが、メルクのEDIはロングライフEDIといわれています。ではまずEDiとは…

イオン交換樹脂とRO+EDIでの水質の違い

EDIはイオン交換樹脂の再生・交換をすることなく、連続してイオン交換を行い、純度が低下しないとういうのが大きな特徴です。通常イオン交換樹脂は樹脂が飽和近くになるにつれ純度が低下しますのでそこに大きな違いがあります。(図1
通常EDIは前回お話ししたRO(逆浸透)膜の後段に配置し、これにより最も安定した高い水質の「純水」を精製することができます。

図2 EDIモジュールの模式図

EDIは大きくはイオン交換樹脂、イオン交換膜、電極から構成されており、図2のように組み合わせて写真のようなモジュールにします。
ここでは活性炭も入っていますが、これはロングライフEDIのミソになるもので、次回に説明します。

モジュール内で水が上から下に流れていく間に、電圧をかけることで水中のイオンが移動し、イオン交換膜により選択的にイオンが透過されます。するとイオンが希薄になる層と濃縮される層ができて、前者を純水としてタンクに貯水します。
モジュール内にイオンの蓄積がない、つまり飽和が生じないので水質が低下することがないのです。
英語ではElectric deionizationなので、「電気イオン交換」なのですが、常にイオン交換し続けることができるので連続イオン交換と呼ばれています。

EDIは他にもメリットとして

  • 再生に使用する薬品を使わなくていい
  • 薬品廃液が出ない
  • 定期的なメンテナンスを必要としない

などがあり、環境にも、メンテナンスする人にも優しい技術なのです。

» さらに詳しくEDIの原理について知りたい場合は、超純水・純水の技術解説 連続イオン交換をご覧ください。

9. Elix純水の秘密(5)

今回は、ロングライフEDIというメルクだけの特別な技術をご紹介します。

図1 炭酸カルシウム生成

実はEDIは連続イオン交換といっても、何年もメンテナンスなしに使えるものではありません。実際、Elixより前のMilli-RXという装置ではEDIも2年に1回くらいのメンテナンスが必要でした。
いくつか理由はあるのですが、主な原因は、陰極側の平板電極に炭酸カルシウムのスケール(付着)が発生し、電流が流れにくくなってしまうからです。電流が流れなければEDIモジュール内でイオンがうまく分離されず、純度が落ちてしまい、メンテナンスが必要となります。

図2 平板電極における水酸イオン発生

では、なぜ炭酸カルシウムのスケールがおきるのか?それは水中のカルシウムイオンと炭酸ガスに起因しています。
通常はこの2つが存在するだけで炭酸カルシウムの生成反応がすすむわけではありません。
ところが、炭酸(H2CO3)はpH 11.6以上では炭酸イオン(CO3 2-)となり、カルシウムイオン(Ca2+)と強く結び付いて、水に溶けにくい炭酸カルシウム(CaCO3)となってしまうのです(図1)。EDIの陰極付近では水の電気分解により、H2ガスと水酸化物(OH-)イオンが発生するのでpHが高くなります(図2)。そしてカルシウムイオンが来ると、電極にスケールができるわけです。
すこし長くなってしまいましたが、EDIの劣化の原因が、お分かりいただけましたでしょうか。

図3 粒状カーボン電極の表面積

これに対し、ロングライフEDIは5年、10年と性能が低下しない画期的なものです。
では、なぜそんなことができるのか?
結論としては、ロングライフEDIはカルシウムのスケールを起こさない仕掛けがあるからです。スケールを起こす原因は、炭酸、カルシウム、高いpHであることをお話ししましたが、これを解消することができればいいわけです。炭酸やカルシウムは前処理に何かしら(例えばカルシウムは軟水器を付ける)すればいいのですが、これでは手間やメンテナンスが余計かかってしまいます。
そこで、pHが高くならないような、つまり水酸化物イオンが高濃度にならない環境を作ることで開発を進めました。これができれば、スケーリングが起こらないはずです。
そこで使われたのが、粒状のカーボンです。

図4 ミリポア EDIの陰極表面近傍

メルクのEDIには陰極側(の部屋)にこの粒状のカーボンを敷き詰めてあります。カーボンは導電性が高いので、電極からの電子はカーボンに伝わり、その表面で電極反応がおこります。さらに粒状カーボンなら平板電極より表面積が非常に大きくなるので(図3)、単位面積あたりの水酸化物イオンの発生量が大幅に減り、つまりpHが下がることになります(図4)。すると、スケーリングが発生しなくなるわけです。 これは、メルクの特許技術で、交換不要、メンテナンス不要と謳うのはそういった根拠があるからです。そして、ここ10年ぐらいで薬品再生が必要な再生型イオン交換樹脂を使った純水装置や、大量のエネルギーが必要な蒸留器からElix(RO+ロングライフEDI)へと純水装置の主役が代わってきているのです。

» さらに詳しく知りたい場合は、 テクニカルライブラリーの The R&D Notebook、Vol. 16「第2世代連続イオン交換EDI ~真のメンテナンスフリーのためのスケーリング防止機構を組み込んだEDI~をダウンロードしてご覧ください。

10. Elix純水の秘密(6)

純水は、ほとんど不純物がないきれいな水ですね。だから、栄養がないので菌ははえないと思っていませんか?実は…

実は純水にも生える微生物、菌があります。しかも純水には当然塩素が入っていませんから一度生えたら殺菌されることもなく、増殖していきます。
ですから、純水精製や貯水には微生物の増殖を抑える仕組みがあるのが望ましいのです。そこで有効なのが紫外線(UV)殺菌灯になります。よく使われるのが254nmという波長の紫外線です。これは遺伝子に傷をつけ微生物をそれ以上増殖させない作用があります。Elix UV、Elix Advantageには精製の最後(図1)に254nmUVを照射し菌の発生を抑えています(図2)。
もちろん貯水タンクにも254nmUVは重要です。たまり水は腐りやすいとは昔からよく言ったものですが、純水はタンクに比較的長時間溜まっていますから 微生物の汚染を受けやすいのです。

また、よく蒸留水は加熱しているから菌はいないといわれることもありますが、熱に強い菌もいますし、蒸留器のタンクは普通のポリタンクですから、微生物の繁殖を抑える効果は期待できません。そもそも装置から外せませんから、数年間洗うこともなく使用され続けられるのが実情です。

化学系などでは微生物は気にしないときもありますが、菌に汚染された、ひどいときは「ぬめり」のついたタンクに入った水は、「純水」としては考えものです。殺菌灯が万能というわけではないですが、非常に効果の高い方法であることは確かです。純水での試験、超純水への供給水として微生物が大量に繁殖した純水とならないよう気をつける必要があります。

» さらに詳しく知りたい場合は、 テクニカルライブラリーの The R&D Notebook、Vol. 11「純水システムの微生物管理における紫外線の最適な使用方法」をダウンロードしてご覧ください。

11. 純水タンクの重要性(1)

ところで、なんで純水装置には貯水タンクがあるのでしょうか。それは…

Elixや蒸留器には純水を貯水する為のタンクがありますが、そもそも、なぜこの貯水タンクはあるのでしょうか。
それは、純水装置は製造速度が1時間に数Lと比較的ゆっくりなのに対し、純水を採水したり超純水を製造する速度は、1分間に1L~数Lと早いので、タンクがないと水がすぐに使えなくなるのです。超純水装置と同じ製造速度の純水装置もありますが、そちらは非常に大型でしかも1日にそれほど動かす必要もないので、あまり効率的ではありません。ですから、純水装置は採水しないときでも水を作り、必要な時に一気に使えるようにタンクがあるのです。
ところがこのタンク、純水が貯まっている時間があるので、その間に水質の汚染が進んでしまう場合があります。前回の微生物の影響もそのうちの一つです。他にも、タンク素材や汚染外気からの汚染、などが考えられます。超純水使用の10のルールにもあるように、超純水は入れた容器素材からの汚染があります。そして純水も超純水ほどではないですが、その性質があるのです。容器と接している時間が長い分だけ、影響も大きいとも考えられます。
では、Elixの純水タンクはどうでしょうか。その選定には溶出が少ないことを第一に考え、高密度ポリエチレンを数種類検討、しその中で一番溶出が少ないものを使用しています。(図1表1
また、微生物が生えにくいように光が入らないようにもなっています(その代り外から水位が見えないのでフロートセンサーで装置にて確認できるようにしています)。

各種素材からの溶出
各種素材からの溶出試験結果

Elixに限らず、純水タンクは装置と同じく10年前後の期間使用するものですが、普段見えないからといって、何も管理しなければどうでしょう。
今、汚染がされているのかどうかわかりますか?
汚染に気付かず使い続けてしまっていませんか?
問題があった時、いつからの汚染だったでしょうか?
これらが不明のままでは、それまでの試験の信頼性を落としてしまいます。ですから購入初期から溶出が少なく、バクテリア対策がされていることが重要なのです。

» さらに詳しく知りたい場合は、テクニカルライブラリーの The R&D Notebook、Vol. 4「超純水システムにおける純水貯留用タンクの最適化」をダウンロードしてご覧ください。

12. 純水タンクの重要性(2)

純水タンクは汚染させないようにすることが重要と前回お話ししましたが、今回はもう一つの汚染源、外気に対してはどうするか…

そもそも純水は純水タンクに入っているのだから、外の空気から汚染されることなんてないのでは?と思われるかもしれません。確かに密閉されたタンクであればそうかもしれませんが、タンクから純水を採るときはどうでしょう。水が出なくなるか、タンクが変形してしまいます。
ですから、タンクには空気を出入りさせるための穴があります。そして、採水した純水と同じ量だけ外気がタンクに入ってきます。その外気が酸やアルカリ、有機溶剤などを含んでいれば、タンク内の純水はそれだけ汚染されてしまうのです。

そこでタンク内の純水を外気からの汚染から守るために必要なのが、エアベントフィルターです。よくあるのはメンブレンフィルターを空気穴につけるタイプで、これは微粒子、微生物の進入を防ぎます。ところが、揮発性有機化合物(VOC)や二酸化炭素といった気体は防ぐことはできません。そこでElixのタンクにはメンブレンフィルターのほかに、ソーダライム、活性炭がある3層エアベントフィルターを使用しています。これによりソーダライムで二酸化炭素を除去し、活性炭で有機物を除去し、純度の低下を抑えます。

エアベントフィルター
エアベントフィルター中の活性炭の効果

ところで、ジクロロメタンやトルエンのようなVOCはそもそも水に溶け込まないのではと思われがちですが、汚染は受けます。純水や超純水は特に溶解能力が高いので、影響を抑える必要があります。そこで、エアベントフィルターに活性炭がある(図1)ときと活性炭がない(図2)ときを比較してみました(グラフ1)。活性炭がある場合はない場合に比べて明らかにタンク内純水のTOC(総有機物量)の濃度が低くなりました。もちろん、超純水への影響も低くなります。詳しくはテクニカルライブラリーのThe R&D Notebook、Vol. 4「超純水システムにおける純水貯留用タンクの最適化」をご覧ください。
純水は作るときに高純度で精製するだけでなく、貯水中に汚染を防ぐことで実験・試験、また超純水の供給水として適した水質を達成できるのです。※ここで注意!3層エアベントフィルターの除去能力は純水を使う(空気が通る)ほど低下していきます。放っておくとただのフィルターになってしまいますので適宜交換が必要です。

13. ミリQ(Milli-Q)水の基本(1)

ミリQ水とは超純水装置ミリQ(Milli-Q)により精製された超純水のことですが、ところで水質表示の「18.2」の意味をご存知ですか?それは…

ミリQの水質表示で「18.2MΩ・cm」と出ているのは比抵抗値と呼ばれる、水中の無機イオンの総量の指標となるものです。単位は「メグオームセンチメートル」と読みます。

水(H2O)は、実はほとんど電気を通しません。ですから非常に電気抵抗が高いのです。理論的には25℃において18.248MΩ・cmとなります。しかし不純物であるイオンが混入していると電気を通しやすくなってしまい電気抵抗が低くなる、つまり比抵抗値が下がってきてしまいます。「18.2」というのは、ご使用いただいているミリQが、限りなくH2Oに近い水を作っているということになります。皆さまの装置はいかがでしょうか。
ミリQ百科の一番最初でもお話しましたが、水質にはもうひとつ、「TOC(ティーオーシー)」という有機物の総量の指標を使います。「TOC」とは「Total Organic Carbon」の略で、全有機体炭素つまり有機物由来の炭素(C)の量をいいます。これにより水中にある有機物濃度を見ることができます。
「18.2」が出ていれば超純水でしょうと思われがちですが、実は気をつけなければならないのが、比抵抗値が示す無機イオンの量とTOCが示す有機物の量には相関がないことです。ミリQに18.2と出ていても有機物濃度が高いこともあります(これは前処理の純水の純度に依存するところが大きいです)。もし、有機物の分析(たとえばHPLC)で、ベースとなる超純水中に有機物が多く存在していたらどうでしょう。分析中のバックグラウンドが高くなり、正しい分析結果が得られなくなります。また、TOCは室内環境や原水水質によって変化する場合もあります。ですから、ミリQの水質を見るときには、無機イオンと有機物の両方測定することで、いつでも安定した結果を得られるよう管理することが重要となります。

14. ミリQ(Milli-Q)水の基本(2)

ミリQ水の水質表示は「比抵抗値」と「TOC値」、いつも見ているけど、実は何のことか聞けない…。なんてことありませんでしたか。ちょっと詳しく見てみましょう。

今回は比抵抗値について見てみましょう。
そう、ミリQに出ている「18.2」という数値です。18.2MΩ・cmというのは水中に無機イオンがほとんどない状態を示していますが、もし不純物のイオンが全くなければ抵抗は∞でないの?と思いませんか。実は水(H2O)もわずかですが「H+」と「OH-」に解離しているので、電気はわずかに流れ、水温25℃の時には比抵抗値が18.2MΩ・cmとなります。
ここで水温25℃といったのには理由があります。H2Oの解離の度合いは温度により異なります。水温が低ければ解離が小さい(=「H+」、「OH-」が少ない )、逆に水温が高ければ解離が大きい(= 「H+」、「OH-」が多い)ので、水温によりイオンの量が違う、つまり比抵抗値が異なるのです(図1)。
実際、ミリQ水の水温は室内環境などにより異なりますから、比抵抗値も変化します。ただし、実際にミリQで表示しているのは、自動的に水温25℃の時の比抵抗値に計算しなおした(温度補償といいます)ものです。この温度補償をせずに表示させることもできますが、いちいち水温と比抵抗値の関係を見ながら、これは超純水?と確認するのも大変ですよね(水質の確認方法で定められている場合もあるのでそのような時に使います)。
お気づきかもしれませんが、比抵抗を測定するには電気抵抗と温度を測定するためのセンサーが両方必要となります。比抵抗は0.1℃違っただけでも変化しますから、高い精度のセンサーが必要となるのです。
では、どのくらいの不純物で比抵抗は変化していくのか?
イオンの種類によって異なりますが、例としてNaClの濃度との関係を表1に示します。参考にしてみてください。

比抵抗値

15. ミリQ(Milli-Q)水の基本(3)

前回まで、ミリQ水の水質表示で「比抵抗値」をお話しました。今回は「TOC値」についてです。水中の有機物濃度は確認していますか?

今回は12からの続きですが、「TOC(ティーオーシー)」について見てみましょう。
まず、なぜ超純水のTOCを見るのかですが、水中の不純物は「無機イオン」と「有機物」に大きく分けられます。ところが、前回の「比抵抗値」は、水中の無機イオンの総量の指標にしかなりません。そこで有機物の指標となるTOCを見るわけです。
一言に有機物といっても様々です。天然物では炭水化物、タンパク質やアミノ酸、核酸、セルロースなど、人工物ですと農薬、環境ホルモン、ダイオキシン、有機溶剤、香料、医薬品など合成有機化合物など数えたらきりがないですね。ですから、有機物濃度を見るといっても個々に何がどれだけあるかを見るのは現実的ではありません。そこで有機物を総量で見るために素ともいえる「炭素:C」を見るわけです。
では、TOCはどのように測定をしているのか。測定方法はいくつかありますが、ミリQでの紫外線酸化-導電率方式について、グラフ1図1で、どのように測定がされているかを順を追って見てみましょう。

TOC
TOC計

この方式は、初期導電率と酸化分解後の導電率の差を見ています。ミリQ水は18.2MΩ・cmでもともとイオン性のものは極限まで除かれていて、初期導電率も安定していますから、高精度のTOC測定ができます。
測定は有機物の濃度にもよりますが、2、3~数分かかります。ですから、表示に出てくるのは少し前の超純水のTOC値となります。ですが、ミリQ水の水質というのは分刻みや秒刻みでそれほど動きませんし、ましてわずかな時間で数10pppb変動するということもありません。さらにミリQは1時間に数分間装置内部の水を循環し、水質保持とTOCの測定をしていますから、出ている数値を現在の水質と見ていただいて問題ありません。ミリQを使われている方はお気づきでしょうが、TOCをずっと見ていても値はそれほど大きく動きませんよね。ポイントは、普段どのくらいのTOC値かを知っておくことです。そして、TOCの大きな変化がないことを確認することが大切です。

» さらに詳しくTOCについて知りたい場合は、超純水・純水の技術解説 TOCモニターを、ご覧ください。

16. ミリQの歴史…最初のミリQ

メルクミリポアでは、1969年から日本で超純水製造装置を販売していますが、現在のミリQは、当時のミリQと比べてもちろん様々な面で進歩しています。ですが、ベースとなる精製の方法論は実は今と大きく違わないのです。それは…

イオン交換による無機イオンの除去と、活性炭による有機物の除去という超純水を製造するための基本的な要素です。
イオンには陽イオンと陰イオンがあり、それぞれを除去するためにイオン交換樹脂には陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の2種類があります。ミリQのカートリッジには、これを混ぜ合わせたミックスベッドと呼ばれるものが入っています。
最初のミリQは、「ミリQ 3W」というタイプで、カートリッジを3本セットします。プレフィルター→活性炭→ミックスベッド(イオン交換樹脂)の順に水が流れ、最後に0.22µmメンブレンフィルターを通って超純水ができていました。大きな粒子の除去→有機物除去→イオン除去→微粒子・微生物除去というまさに基本の精製フローです。
次に、イオン交換樹脂に活性炭を混ぜたオーガネクスと呼ばれるカートリッジが作られ、1本で無機イオンも有機物も取れるようになりました。当時は、液体クロマトグラフィーなど有機物を測定するときにこのカートリッジを使用していました。カートリッジが4本になった「ミリQ 4W」では、使い分けがされていました。今ではこのオーガネクスとミックスベットがミリQに使われています。

最初のミリQ

初期のミリQを使ったことがある方は、比抵抗値が上がるのに少し時間がかかったというイメージがあるかもしれません。カートリッジをハウジングに(写真の白い筒)にセットする形なので、装置内に滞留している水の量が多かったのです。そのため、循環して純度上げるのに時間がかかりました。現在はカートリッジも改良され、またイオン交換樹脂の能力も上がっているので、今のミリQは比較的早く18.2Mω・cmまで水質が上がるのです。

ミリQの進化を見ていくと、なぜ現在の精製方法、形になっていったのか、が分かります。

17. ミリQの歴史…限外ろ過膜(UF)登場

ミリQは時代ごとに求められていた超純水を製造するために、様々な技術を取り入れてきました。その中で、今では一般的になっている限外ろ過膜について見てみましょう。

UF

細胞培養をするために使う水としてパイロジェンフリー水が求められていたことから、1985年、これを除去するために限外ろ過膜をとりつけたミリQが登場しました。ミリQ4W UF(限外ろ過)タイプです。
限外ろ過膜はタンパク質や酵素などの実験で分離、精製、脱塩などよく使われていますが、これを超純水に組み込むことで細胞の成育阻害因子であるパイロジェンやRNAを分解する酵素のRNaseが入っていない超純水を採水することができます。
機種によって使うUF膜のタイプも異なっていますが、分画分子量5,000~13,000位の膜が使われています。
写真のタイプでは、一番右のハウジング(丸い筒の部分)にUF膜をセットして使っていました。その後も細胞培養や遺伝子実験に使う超純水製造には、装置内のフローにUF膜を組み込んだタイプが販売されてきました。ところが、このタイプは高感度の機器分析などには向いていないため、分析をしようと思うと分析に適した別のタイプの超純水装置を選ばなくてはならず、この頃は、用途が変わるたびに機種選定をしなおす必要がありました。

最新のミリQでは、UF膜を装置の内部ではなく、最終フィルターとして接続できるようになっています。これであれば、ベースとなるミリQが1台あれば、あとは用途に合わせてフィルターの種類を変えるだけとなるわけです。現在販売されているUF膜のカートリッジは、BioPakというものになります。

BioPak

» 限外ろ過について詳しく知りたい場合は、超純水・純水の技術解説:最終フィルターとPODPakの限外濾過膜(UF膜)をご覧ください。

18. ミリQの歴史…最初の卓上型

現在の超純水装置は実験台などの上に「置く」ことができますが、初期の装置は置くことができなかったことをご存知ですか。では、いつから卓上型になったのでしょうか?

初期のミリQは前回ご紹介したような形をしており、壁や架台に取り付けるタイプでした。カートリッジフィルターを交換するには、どうしても下にスペースがないといけませんから、必然的にこうなったのです。

卓上型Milli-Q SP

ところが、最近の装置は実験台などの上に置くことができる卓上型になっています。当たり前と思われるかもしれませんが、実は登場した当初は画期的だったのです。なぜなら、交換するフィルターがむき出しのままでは卓上型にできないので、そこを何とかしなければならなかったからです。
そこで開発されたのが、カートリッジフィルターとハウジング(フィルターの入れ物)が一体となったものでした。ディスポワンカートリッジ(DOCカートリッジ)という名前でしたが、実はこれを作り、使い始めたのは日本でした。当時、山形県米沢市にメルクミリポアの日本向け製品工場があり、そこで試行錯誤して作られました。これにより、1987年にMilli-Q SP(写真)が製品化され、台の上にも置ける形となりました。
その後、メルクミリポアのスタンダードとしてフランス工場で製造されることとなり、Q-Pakカートリッジ(写真)としてMilli-Q Plusなどの装置にも使われるようになったのです。以降の装置は、超純水装置、純水装置を問わず台の上に置けるため、現在では、あえて卓上型と呼びませんが、歴史的には卓上型に分類されています。また、今では消耗品として様々なカートリッジが販売されていますが、どれも精製用フィルターや樹脂、活性炭などはハウジングの中に入っていて、お客様が交換される際に中の水が大量に出てくることはないかと思います。

設置場所の制限が大きかった壁掛け型から設置自由度の高い卓上型へ。水質だけでなく使い勝手の向上も、製品の進化には重要なポイントとなっています。

19. ミリQの歴史…カートリッジの進化(1)

超純水を精製するための様々な技術を紹介してきましたが、より効果的な精製、またメンテナンスの簡便化のポイントとなるのは…

その1つが「カートリッジ」です。カートリッジと一言でいっても色々ですが、ここでは不純物を除去するために必要で、使用により交換を要する消耗品全般のことを指します。カートリッジが使われる部分は、大まかに分類すると、純水装置:プレフィルター、RO膜、タンク:エアーベントフィルター、超純水装置:超純水カートリッジ、UF膜、最終フィルターとなります。
これまでもいくつか紹介しましたが、どう進化していったのか…今回は、プレフィルターの機能の進化です。

カートリッジの進化(1)

A) デプスフィルター(鉄さび等、粒子除去)、活性炭フィルター(RO膜保護のための塩素除去)を別々のハウジングにセット
B) 上記2つのフィルターが1つのカートリッジに一体化
C) RO膜スケーリング防止剤採用(軟水器が不要に!)、銀添粒状活性炭採用(活性炭中での微生物の繁殖を防止)
D) RO膜の塩素洗浄剤追加(塩素タブレットによるRO膜洗浄が不要に!)
E) 記録タグ採用(実際の使用量、交換時期を装置が認識、メンテナンス性が向上)

初期は1つの役割だけだったものが、目的・機能を持たせた複合カートリッジへと変わっていきました。特にRO膜にカルシウムなどの析出(スケーリング)を防止するポリフォスフェートが入ったことで、それまで原水水質により必要となることがあった前処理の軟水器を不要とするなど、メンテナンスやコスト、設置スペースを削減できたことなど、カートリッジ化は様々な点でメリットがありました。

20. ミリQの歴史…カートリッジの進化(2)

前回カートリッジの進化としてプレフィルターをご紹介しました。カートリッジにはいろいろな歴史と秘密がある!?今回は…

純水装置に使われているRO(逆浸透)膜カートリッジについてです。使用量や原水の水質で1~2年程度で交換されているかと思いますが、カートリッジは装置本体内部に入っているので機種によってはあまり見ることがないかもしれません。
今回は、RO膜の特徴とカートリッジ化について、お話します。
【RO膜の種類】
RO膜には、これまで、大きく分けて2種類の素材の膜を使用してきました。
1. 酢酸セルロース膜…微生物汚染に強く、塩素を含む水道水を処理できるので、前処理に活性炭が不要というメリットがあり初期に使用していました。
2. ポリアミド膜…塩素に弱いので前処理に塩素を除去するための活性炭フィルターが必要ですが、不純物の除去率が高く、1に比べて低い圧力でRO水を得られます。
一時は酢酸セルロース膜とポリアミド膜の両方を純水装置用に供給していたときもありましたが、現在メルクミリポアでは、2のポリアミド膜を製品として供給しています。

カートリッジの進化(2)

【カートリッジ化への変化】
A) 1970年代~…RO膜をハウジングの中にセットして使用。膜も大きかったので、ハウジングも大きく、中の膜を入れ替える交換作業やハウジング内部を洗浄するメンテナンスなど手間がかかりました。
B) 1985年~…膜自体をベースに直接コネクターをつけられるようにされたタイプを使用。
C) 1996年~…膜の小型化が進んだことから膜とハウジングをセットにしカートリッジ化しました。これにより、チューブをつなぎ変えるだけで交換もより簡単にできるようになりました。 現在は下のDirect-Q UVを除いたほとんどの機種でこの方式を採用しています。
D) 2005年…Direct-Q UV用などに、RO膜とプレフィルターと超純水用カートリッジが一体となった、Smartpakを開発。ワンタッチで膜の交換ができるようになりました。
膜の不純物を除去する性能とメンテナンス性が、時代とともに向上しています。

21. ミリQの歴史…紫外線(UV)ランプ登場

ミリQ水の精製で、今では標準となっているものがあります。それは波長185/254nmの紫外線(UV)ランプ。初登場は、1990年発売のMilli-Q SP TOC。このUVランプの効果は…

超純水装置は、水中の有機物を活性炭で除去します。ところが時代が進むにつれ、極微量の有機物を検出する分析機器が登場し、低有機物濃度の超純水が必要となりました。そこで効果的だったのが、有機物を酸化分解する185nmUVランプでした。

紫外線は可視光より波長が短く、UVAやUVBは日焼けの原因と聞かれたことがあるでしょう(図1)。185nmUVはUVA・Bより短波長で、高いエネルギー(647kJ/mol)を持ちます。有機化合物のC-C、C-Oなどの化学結合は185nmUVでの直接分解に加え、185/254nmUVにより発生するヒドロキシラジカルによっても分解されます(超純水・純水の技術解説:有機物分解用紫外線ランプ)。ミリQ水は、活性炭+185/254nmUVの優れた精製機構でTOCが数ppbにまで低減されています。

紫外線(UV)ランプ

超純水・純水装置のカタログには、UVは185、185/254、254nmなどいくつか波長が出てきます。ミリQのUVランプは、低圧水銀ランプというものを使っていて185nmには254nmの波長も含まれている(図2)ので、185nmUV=185/254nmUVとご理解ください。ここでの254nmUVは先ほどのヒドロキシラジカル発生に関わっています。
単に254nmUVとだけあるのは純水装置用の殺菌UVのことです。この波長は微生物のDNAに傷をつけ、微生物繁殖を抑制します。超純水装置での精製目的とは異なるものなのです。

» 今回の内容をもう少し詳しく知りたい場合は、超純水・純水の技術解説:紫外線ランプを参照ください。また、技術資料がありますので、R&D Notebook: Milli-Q GradientのTOC分析装置による評価からPDFをダウンロードしてご覧ください。

22. ミリQの歴史…カートリッジの進化(3)

「18.最初の卓上型」で紹介したように、超純水用のカートリッジはQ-Pak(写真参照)のように一体型へと進化してきました。では、その中身はどうなっているのでしょうか?また、そこからどう進化していったのでしょうか?

超純水カートリッジの進化

Q-Pakカートリッジには4つの部屋があり、順番に水が通って処理されていきます。そこには陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂そして活性炭が入っています。しかしそれらが別々に入っているのではありません。通常、イオン交換樹脂はミックスベッド(混床式)といって、陰陽両方の樹脂が混ざったものが入っています。また、活性炭とイオン交換樹脂を混ぜ、オーガネクスと呼ばれる状態で入っている部屋もあります。

ところが、1996年に販売開始した'96型ミリQは、このカートリッジを2つに分けました。わざわざ分けたのには理由があります。 Q-Pakを使っていたミリQ SP TOC(185nmUV搭載タイプ)では、UV照射で有機物が分解され発生したイオンを除去するためのポリッシャー(超純水用オーガネクス)カートリッジがあり(フロー1)、その分消耗品が多くなりました。そこで'96型ミリQでは、超純水カートリッジをQ-ガードとクォンタム(写真参照)の2つに分け、その間に185nmUVランプを挟むように配置しました(フロー2)。こうすることでポリッシャーカートリッジなしで、最終水質を高く安定させたのです。

» 超純水用イオン交換樹脂についてもう少し詳しく知りたい場合は、超純水・純水の技術解説:超純水イオン交換樹脂を、185/254nmUVランプ については、超純水・純水の技術解説:有機物分解用紫外線ランプを参照ください。

23. ミリQの歴史…カートリッジの進化(4)

超純水装置の最終フィルターの最も代表的なものはメンブレンフィルターでしょう。ミリQの採水口についているコマみたいな形のフィルターで、一見昔から変わっていないように見えますが、実は…

現在のミリQの最終フィルターはミリパック(Millipak)という名前であることをご存知でしょうか。「16. 最初のミリQ」にあるミリQ3本型はツイン90、さらにミリスタックという製品を経て、1986年からずっと「ミリパック」です。実はミリパックは「水」の部門でなく、「フィルター」部門で開発、進化している製品で、その技術をミリQに活用しています。もちろんミリQに使うための要求も組み込まれています。

最終フィルターの遷移

最終メンブレンフィルターは上のような変遷となっています。特にPVDF膜を使ったミリパック40から、PES(ポリエーテルスルホン)膜のミリパックエクスプレスに変わることで、同じ流量を得るために必要な膜面積が少なく、同じ面積であれば流量を多く取れ、現在のMilli-Q Integralなどは採水速度を早くすることができました。また、部材同士の接合を熱溶着にするなど、溶出が少なく微量分析の要求にこたえられるようも進化しました。エクスプレス膜は現在の標準品となっています。

» メンブレンフィルターについてもう少し詳しく知りたい場合は、超純水・純水の技術解説:最終フィルターとPODPakを参照ください。

24. 挿話…放射性物質で汚染された水をメルクミリポアの装置で処理できるか

放射性物質の汚染はどこまで広まっているのでしょうか? そして研究・分析に携わる者としては、試験に影響があるのではないかということが気になります。では、メルクミリポアの装置で処理できるのかというと…

まず、この度の東日本大震災にて被災されました皆様、そのご家族、関係者の皆様には、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈り申し上げます。
さて、福島第一原子力発電所からの放射線物質による汚染の1つに水があります。3月末には、放射性ヨウ素 【I131】が、食品衛生法に基づく暫定規制値を踏まえた乳幼児に対する摂取を控えるよう通知された100Bq/kg以上で検出される地域が出てきました。成人は長期間摂取しても問題ないと発表されていますが理論・経験的にはとういう側面もあります。
では試験に影響があるか…というと、恐らく少ないだろうと想像はしますが、それも明確にはいえない部分もやはりあるのではないでしょうか。
そうなると、試験ではこういった汚染をできるだけ排除しておきたいものです。メルクミリポアの純水装置Elixでは、放射線物質が除去された純水を精製することが可能ですので、これまでと変わらず試験に使っていただいて大丈夫です。

簡単ですがいくつか除去に効果的な部分を紹介しましょう。
1.プロガードプレフィルター:充填されている活性炭に吸着効果があります。
2.RO(逆浸透)膜:イオン状態のヨウ素やセシウムは分子サイズが比較的大きいので効果的に除去されると予想されます。
3.ロングライフEDI(連続イオン交換):イオン状のヨウ素やセシウムはイオン交換で効果的に除去が期待できます。EDIであればイオン交換樹脂が飽和することがないので連続的に安定したイオン除去が可能です。
詳細は放射性物質が水に混入に対するFAQをご参照ください。

放射性物質で汚染された水をメルクミリポアの装置で処理できるか

また、放射線と人々の健康に関わる総合的な研究開発に取り組む国内で唯一の研究機関である、放射線医学総合研究所(放医研)においてもElixでの試験が行われて、その結果が放医研のホームページのお知らせに掲載されており、Elix水(ホームページ上ではRO水と記載されている)により水道水中の放射性ヨウ素が除去されたことが示されています。
ただし、ElixやMilli-Qで精製された水はあくまで試験用ですから、飲むことはできません。

25. 機種選定を簡単にしたPOUフィルター

数年前までミリQの機種選定は「用途が何か?」で絞っていました。現在お使いの機種名は何でしょうか?

例えば、Milli-Q Academic/Biocel/Gradient/Synthesisなどは、用途によって機種を選定するため、複数用途の場合や、将来用途が変わる可能性がある場合には機種選定が難しかったものです。
ところが、現在の用途選定は、ミリQの最終フィルターの種類を選ぶだけなのです。今後、超純水装置の進化は、本体性能+POU(Point Of Use)フィルターの進化となっていくでしょう。

ベースとなるMilli-Q IntegralやMilli-Q Advantageに、最終フィルターとして接続するだけで使えます。ですから、より高感度の分析装置を使用することになったり、用途が変わる場合でも装置本体を変えることなく、POUフィルターで対応でき、拡張性が広がることになります。

» 最終フィルターについてもう少し詳しく知りたい場合は、超純水・純水の技術解説:最終フィルターとPODPakを参照ください。

26. スムーズな採水のためのフィルター技術

同じ孔径のフィルターでも水の流れる速さが違うことをご存知でしょうか?

フィルターは材質や製造方法により、孔(穴)の開き方や大きさが異なります。現在のミリQに標準で使われている最終フィルターは、Millipak Expresss(ミリパック エクスプレス)といい、PES(ポリエーテルスルホン)膜です。フィルターを通るときの抵抗が少なく、採水速度が速いとういう特長があります。それは構造に秘密があり、以前のタイプ(Millipak)のPVDFと比べてみると、下のような違いがあります。

フィルター構造の違い

PES膜は水が入る側(一時側)の孔径が大きく、出る側(二次側)の孔径が小さい非対称膜になっています。
Millipak ExpressはMillipakの約半分の膜面積で同じくらいのスピードで採水ができるので、採水速度の速いミリQでもフィルターの大きさをそれほど変えなくてよくなりました。また、大きめの粒子は膜表面近く、小さい粒子は膜内部で捕捉するので目詰りしにくいというメリットもあります。
一見するとわからない部分にも、性能をより高めるための技術が取り入れられているのです。

27. 安心の限外ろ過ユニットの秘密

タンパク質の除去などに使う限外ろ過膜ですが、より安心して使うための形状があるのをご存知ですか?

限外ろ過膜を使った製品で目にすることがあるのは、アミコンウルトラなどに使われている平膜(1枚の平らな膜状)タイプではないでしょうか。基材に限外ろ過膜を貼り付けて遠心ろ過したり、加圧ユニットにセットしてろ過したりします。この平膜を使って大量のろ過をしようとすると、大きなシート状の膜を貼りあわせ、スパイラル状にする必要などがあり、基材や膜同士を接着する部分がどうしても大きくなって、この部分から漏れが生じて性能が出しにくくなる可能性があります。

そこで考え出されたのが、限外ろ過膜を中空糸(中に穴がストローのように空いている形)状にする方法です。 細い中空糸膜をたくさん使うことでコンパクトに多くのろ過面積を作り出すことができ、つなぎ目は両端だけなので漏れにくい構造でろ過ユニットを作ることができます。

BioPak限外ろ過ユニット

Bio Pakの場合は、図1のように中空糸の束を逆U字に曲げ、糸の末端がすべて片方の面にくるようにします。そして図2のように中空糸膜の外側から水が入り、中空糸の内側からエンドトキシンやRNaseなどが除去された水が出てくるのです。
このようにして漏れなくきちんとろ過された超純水を採水するため、膜の性質だけではなく形状、成型方法などが工夫され安心できる水質が保たれているのです。

28. ミリQの中のミリQ

ミリQ水といえば不純物がほとんどない水ですが、それでも極微量を見られる分析機器ICP-MSなどで見ると検出される場合があります。そういったレベルの元素分析では、極限まで金属元素が除去されていることが望まれます。

そこで登場するのが、ミリQ水をもう1度イオン除去するカートリッジにかけてきれいにした極微量分析用ミリQ水です。
超純水カートリッジがイオン交換樹脂と活性炭のミックスで無機イオンと有機物を効果的に除去するのに対し、このカートリッジQ-POD Elementはイオン交換樹脂だけが入っていて無機イオンだけをさらに除去する役割のみを担います。
さらに最終フィルター自身にもイオンの吸着能力を持たせてあり、とことん無機物を除去します。また、超純水装置自身からの僅かな溶出も避けるために流路中の弁の部材にまでこだわっています。
この性能を持つMilli-Q ElementやMilli-Q Integral 微量元素分析タイプは、無機分析用としてはミリQの中のミリQといってもいいかもしれません。

Q-POD Element
Milli-Q Integral

ただし水がきれいなだけでは分析はうまくいきません。室内環境や人からの混入の要因が無視できないからです。
ですから使用環境としてはクリーンルームなど汚染源がない(少ない)ことや肌の露出がない装具で操作が求められるのです。極微量分析では、特に注意が必要となります。

目的に応じて極限まで精製するのがPOUの役割ですが、この部分を必要に応じて増やしたり換えたりできるのが、現在のミリQの大きな特長です。

29. 有機物を除去するEDS Pak

今回は有機物を除去する最終フィルターをご紹介しますが、有機物といってもいろいろあります…

水質分析などでは、VOC(揮発性有機化合物)を測定します。クロロホルムやジクロロメタンなどもVOCの一種です。このVOCの分析で使われる水は、もちろんVOCを含まないVOCフリーの水が必要です。ところがVOCを含まない水を準備するのは、手間がかかります。
例えば、水に含まれる有機化合物をヘキサンにより溶媒抽出をして除去するヘキサン洗浄水は、作るのに数日かかりますし、エビアンやボルビックといった市販のミネラルウォーターをロットで購入して使う方法もあります(これらのミネラルウォーターはヨーロッパの岩盤層によりろ過されVOCを含まないといった特徴があるのでVOC分析にも使われています)が、保管場所や管理の手間もかかってしまいます。

Certificate

EDS Pakは、このような手間をかけることなく、ミリQにつけるだけでVOC分析に使えるようにできます。他にも、外因性内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)であるフタル酸エステル類の除去もでき、分析に用いられています。
以下のCertificateがついていますので、安心してご使用いただくことができます。
・ビスフェノールA  < 0.005ppb
・DEHP  < 0.2ppb
・DnBP  < 0.2ppb
・ノニルフェノール  < 0.1ppb

EDS Pakの内容物は、これらを除去するのに最適な種類の活性炭を試験し採用しています。

» 活性炭フィルターについて詳しく知りたい場合は、超純水・純水の技術解説:最終フィルターとPODPakの活性炭フィルターをご覧ください。

30. LC分析に最適なLC-Pak

これまで色々な種類を説明してきました最終フィルターは、用途に合わせて選ぶだけでミリQの水質をアップグレードでき、大変便利です。最後に取り上げるのは…

内部にC18逆相シリカというものを充填したLC-Pakについてです。前回のEDS Pak同様、有機物を除去するのですが、LC-Pakは、HPLCやLC/MSといった機器分析に適した最終フィルター(POU:Point of Use)です。HPLCではサンプル中の成分を分けるために分離カラムを用いますが、最も使用されているのがC18逆相シリカを使ったカラムです。ですので、先にLC-Pakで溶離液やサンプル調製に使う超純水を処理しておけば、分析装置の分離カラムに吸着する水由来の不純物はなく、より安定した結果を得ることが可能となります。
さらに品質については、LC/MSグレードの試薬試験と同等の検査(表参照)を行っていますので、Certificateの必要な試験にも対応できます。

LC-Pak

前回のEDS Pakもそうでしたが、ミリQのPOUには不純物を吸着する充填剤が用いられる場合と、MillipakやBioPakのようにフィルターで除去するタイプがあります。このPOUのバリエーションが使用用途に合わせてさらに最適なミリQ水の選択方法になりますし、種類が増えれば選択肢も広がります。
「分野を問わず、試験・研究・分析に影響をしない超高純度の超純水ができないか?」などのお客様からのご要望も、是非お待ちしています。メルクミリポアは、これからもお客様のご要望にお応えできる製品を提供していきたいと思います。

» LC-Pakを用いた技術資料Application Notebook Vol.35、Vol.37も、参照ください。


お問合せ先

メルク ライフサイエンス ラボウォーター事業部

※掲載価格は希望販売価格(税別)です。実際の価格は弊社製品取扱販売店へご確認ください。なお、品目、製品情報、価格等は予告なく変更される場合がございます。予めご了承ください。

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